埼玉県で既に建設業許可をお持ちの業者さんなのですが、子会社を作って
そこでも建設業許可を取りたいというご相談がありました。

現状、とび土工工事業をお持ちで、そのまま子会社もとび土工工事業で
構わないということです。

簡単に取得できるのかな、と思ったのですが、いろいろと確認してみると
経営業務の管理責任者がおられません。

ご相談をいただいた会社様はもう40年以上の社歴をお持ちであり、技術者
となるための資格者も多くおられ、今回の子会社にも問題なく在籍させる
ことが可能ということ。

それに対して、親会社様で取締役をされている方を子会社に現状では
出せないということで、そこが問題です。

親会社にて、工事部長の立場などでおられる方が子会社の取締役になり
親会社での経営補佐経験を使って、経営業務管理責任者になるということは
法的には可能です。

確かに可能なのですが、埼玉県では独自の取り扱いでなかなかそこを
認めてくれません。

埼玉県に限らず関東近県では補佐経験を使うことはかなり厳しいですね。

厳密に証拠を求めるか、ある程度で認めるかの違いではあるのですが、
地域によって差があるというのはやはりおかしな感じはします。

このような現状をお伝えし、今まで親会社で取締役を子会社にも
兼任で取締役にどなたかがなっていただくことで満たせます、ということで
再検討いただくことになりました。

兼任でOKということは、ご存知なかったため、それはかなりやりやすく
なるのでは、と思います。

経営業務管理責任者や専任技術者になるために、親会社や他社の取締役を
外れる必要はありません。
その会社は非常勤だということであればいいのです。

ただ、埼玉県の場合は他社の代表取締役をやっている場合については、
基本的に非常勤だということができなくなるので、ほかの代表を据えるなど
の対策が必要です。